Column

土地と建物と暮らし方について
情報や雑学のコラム。

一宮市博物館を知っていますか?

|一宮市博物館を知っていますか?

 

本日のコラム担当は F です。

 

不動産業従事者だからというわけでなく、建築物や構造物が好きです。明治からバブル期以前くらいの建物や構造物が好みですが、特には好きなのは昭和初期~バブル期以前の建物です。

 

今回、地元一宮市でご紹介したい建築があります。

こちら、1987年11月13日に開館した 一宮市博物館 です。

 

 

建築家・内井昭蔵の設計による、歴史的景観及び自然景観に調和した落ち着きのある斬新な建築

建築家・内井昭蔵の設計による、歴史的景観及び自然景観に調和した落ち着きのある斬新な建築

 

昨年、土地の遺跡調査をするため初めて訪問して、その建物の質の良さと均整の取れた普遍的な美しさに驚かされました。

 

建物だけでなく、展示も工夫が凝らしてあって意外に楽しいです。常設展は年表や掲示してある地図などがとても詳細で、じっくり見よう(読む)にはとても時間がかかる莫大な情報量です。読み込むと、知らないことがアレコレ発見できるのが面白い。

 

 

展示室は1階と2階にあります。

展示室は1階と2階にあります。(掲載している写真についてはすべて、内部での写真撮影の申請を受付で行い許可を得て撮影しています)

展示室1「いちのみや歴史絵巻」一宮市の始まりから今日までの歴史を展示。なんと一宮で発掘された古墳時代のモノたちが色々あります。

展示室1「いちのみや歴史絵巻」一宮市の始まりから今日までの歴史を展示。なんと一宮で発掘された古墳時代のモノたちが色々あります。

 

一宮市は遺跡が結構出てくる地域なので、それらの紹介もあります。意外に身近なところで大きな発掘がされていたり、小さな古墳もちらほらあったりします。どこにあるの!?って思った方は、ぜひ博物館で確認してみてください。

 

古墳時代地層から土器などが色々と出ているということは、そんな遠い昔から、この地域は住みやすかったのだろうと推察できます。山も海もないおかげで極端な自然災害も起きづらい平野で川があり、豊かな土がある。人々が生活を営み繁栄していくのに適していたのでしょう。

 

いま、同じ地域(一宮市)に住んでいる現代市民(我々)はどう感じるて暮らしているのでしょうか?

 

展示室1「いちのみや歴史絵巻」一宮市の始まりから今日までの歴史を展示。近現代コーナーではノコギリ屋根の写真や織機など地場産業の紹介も。

展示室1「いちのみや歴史絵巻」一宮市の始まりから今日までの歴史を展示。近現代コーナーではノコギリ屋根の写真や織機など地場産業の紹介も。

内容とは関係ないけれど、カーブやや造形や素材が素敵です。建築やデザイン好きにはたまりません。美しいです。

内容とは関係ないけれど、カーブやや造形や素材が素敵です。建築やデザイン好きにはたまりません。美しいです。

階段の手すりの仕組みも面白いです。木材をたっぷり使用してあり、手触りもよく、見た目にも優しい自然の色で癒されます。

階段の手すりの仕組みも面白いです。木材をたっぷり使用してあり、手触りもよく、見た目にも優しい自然の色で癒されます。

 

一宮市の年表が圧巻の出来です。読み応えあります。展示してある一宮市の資料も、江戸時代の真清田神社の参道のお店の配置地図や明治から昭和の写真では地震や戦争の時代の被害や状況がハッキリわかるものがあり、現代でも「あの場所だ!」と気づいたりできます。

 

この博物館は小学生などの研修コースに組み込まれていることも多いようですが、残念ながら子供が見ても「よくわからないし、面白くないな」となりそうです。

 

この博物館は、断然大人向け。

 

大人のほうが、現在との比較出来て「わぁ!昔はあそこはこんな景色だったのか!?」とゲームの正解を当てるように楽しめます。長く地元を知る人であればあるほど、今と昔の間違い探しの答えを探すように、脳が活性化しまくること間違いない博物館なのです。

 

というわけで、大人にこそおススメしたい一宮市博物館のご紹介でした。今まで来た事が無かったなんて、もったいないことをしていました。

 

 

|特別展や企画展を定期的に開催

 

いろいろ趣向を凝らした企画展や特別展を定期的に催しているようです。

昨年秋に行われた特別展 「生誕120年記念 佐藤一英(さとういちえい)」

昨年秋に行われた特別展 「生誕120年記念 佐藤一英(さとういちえい)」

 

↑とても気になっていた、昨年秋に行われた特別展 生誕120年記念 佐藤一英(さとういちえい)」に行ってきました。

 

一宮市萩原町出身の詩人「佐藤一英(1899~1979)」の展示会。

 

萩原の万葉公園にまつわる高松論争や、尾張地方チグリス・ユーフラテス論があったという興味深い事柄も知れました。棟方志功との交流も知らなかったし、高村光太郎など有名な作家や芸術家らとの沢山の書簡もあり、当時の文学や芸術の人々の活発な交流に社交界というか華やかさを感じました。

 

晩年には校歌づくりに熱中していたとかで、その一覧がずらりと見ることのできる資料があり、「あ!この学校のも、あの学校も!」かなり精力的に作っていたので、意外に身近なところに佐藤一英さんがいたのだなあと、存在を近くに思いました。

 

 

 

|現在は何を見ることができる?

 

現在は特別展も企画展も開催されていません。

 

常設展のみですが、その期間でも常設展とは別に特集展示が適宜行わているようです。常設展示室2-3「祈りと文化」の一角で、主に収蔵品による特集展示を行っています。常設観覧料でご覧になれます。

 

2019年12月3日(火)~2月2日(日) 一宮市出身の画家「尾張の洋画 筧忠治」が特集展示されています。

次の、2020年2月4日(火)~4月5日(日)「墨コレクション 火事装束」 も面白そうです。

 

今後の企画展

2020年1月11日(土)~3月8日(日) 令和元年度企画展「くらしの道具~博物館にすむ妖怪たち~」

今から50~100年くらい前に使われていた道具を見て、昔のくらしについて考える展覧会。 今回は「博物館にすむ妖怪たち」と題し、生活の中で使われてきた道具を妖怪に見立て、クイズや体験を織り交ぜながら、身近な道具を通じて、昔のくらしをわかりやすく紹介します。

 

2020年1月12日中日新聞記事より一部引用

生活の中で使う道具は長く使うと命が宿り、「付喪神(つくもかみ)」という妖怪に化ける言い伝えがある。企画展では実物の道具ととともに、それぞれがどんな妖怪に変化するのかパネルで紹介している。

 

■■■ 一宮市博物館 ■■■
建築家・内井昭蔵の設計による、歴史的景観及び自然景観に調和した落ち着きのある斬新な建築が特徴
毎週月曜日(ただし、休日に当たる場合は翌日を休館)
休日の翌日(ただし、土曜日・日曜日または休日の場合は開館)

 

 

 

 

|建築ファンはもちろん、地元の皆様におススメ

 

というわけで、 建築好きな方 も一度外観だけでも見ておくといいかもしれません。周りの森との共存が考えられており、この博物館の周辺だけ少し異空間に来たような空気感があります。建築物と周辺の森や寺が混ざり合って地域にはまり込んでいて、単なる一棟の建物ではなく、もはや都市計画だなと感じます。

 

地域にある建物でそこの雰囲気が決まります。

建て替え前の大名古屋ビルヂングの写真

建て替え前の大名古屋ビルヂングの写真

その重要性をよく考え建てられているなとわかります。

 

建築に興味がなくても、一宮市に住んでいるもしくは住んでいた方にも、一度は来てみると必ず発見があると思いますので、おすすめしたいです。

 


 

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